梅雨空につぶやく

 「こころ足る日は遠出せず花葵」(福永耕二)
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 JR横浜線鴨居駅近くで見つけた立葵たちあおい)の花。仕事の現場が近く最近よく線路沿いを歩く。他にもいろいろな花が咲いていて、楽しい。
 行く時に見つけて、仕事が終わってから撮影した。

 若い時は花に興味はなかったのに、近ごろよく目につくようになった。花は見つけた瞬間が一番美しい。その時その小さな命が一番輝いて見える。
 それをタイミングよくカメラで撮るのは難しい。

 最近読んだ本で、渋沢栄一のことを書いた「雄気堂々」(城山三郎著)が面白かった。いつか富岡製糸場にも行ってみたい。
 その中に次のような論語の句が出てきた。
 「成事(せいじ)は説かず、
  遂事(すいじ)は諫めず、
  既往(きおう)は咎めず」
 この言葉を読んだ時、思い出すことがあった。
 数年前に、私の子供が起こしたことを。
 それ以来、その子は家に顔を出さなくなり、いつか住所がわからなくなった。なぜそんなことをしたんだと、その時は言いたかった。

 しかし、そう思うことは、ずいぶん不幸なことではないか。何も進まないではないか。現実を受け入れるしかない。
 こだわりは捨てて、誠意をもって子供に向き合おう。過去は過去。
 自分も意固地な性格だな。年を取ったら、それでは困る。
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 令和元年6月8日 紅の豚次郎拝