20年ぶりの再会
写真は、氷川丸の中の一般船員の居住区画。航海の間最大で8人くらいが寝起きしたものと思われる。
私は、平成31年2月某日以前勤めていた会社のSと20年ぶりくらいに再会した。改装中の東京駅八重洲口での待ち合わせだったが、遠くからすぐにSと分かり、Sもまた私を認めた。不思議なものである。お互い体形や顔つきが変わっているはずである。私の髪の毛は相当薄くなっているし…Sはいい顔つきになっていた。
冒頭の写真は、新入社員として会社の寮に入ったのだが、その時の部屋の様子がこんな感じだったのだ。しばらく私とSは会社生活を共にした。勤務を終えて、二段ベッドに身を横たえながら、眠りに落ちるまでのひと時上と下で何か語り合ったはずである。
日本橋で1軒2軒とはしごした。翌日仕事があるためか、若い時のように酒は飲めなかったが良い時間を過ごした。※彼はもともと酒は強くなかった。
「降る雪やここに酒売る灯をかかげ」(昭和36年鈴木真砂女)
途中日本橋の「宮川」という焼き鳥屋をのぞいたが、濃い色のスーツを着たサラリーマンたちで満席。焼き鳥をほおばり、酒をグビッと飲んで大いに語りあっていた。自分たちも現役の時は、仕事帰りに立ち寄って将来を語っただろう。時には、
「湯豆腐や男の嘆ききくことも」(鈴木真砂女)
私は、途中で会社を辞めたけれど、Sは頑張って役員までになった。やはりサラリーマンは役員を目指さなければと思う。何があっても勉強を人一倍して、苦労は買ってでも引き受けて勤めていれば、きっと誰かに認められて運勢が開けていくと信じる。