ア~ 八重桜の花が散る

 「ゆく春のとどまる処遅ざくら」 (黒柳召波)

      f:id:hk504:20200418143627j:plain

 4月12日の日曜日、近くの川沿いで八重桜が咲き始めた。今年は例年よりも10日くらい開花が遅かった。

      f:id:hk504:20200418143902j:plain

 白や、薄く赤みを帯びた花や、緑がかった花が咲きこぼれるように初々しく競い合っている。

      f:id:hk504:20200418144117j:plain

 ようやく君たちの出番。 

      f:id:hk504:20200418144256j:plain

 青空に浮かぶ雲のようだ。

 「日と空といづれか溶くる八重桜」 (渡辺水巴)

      f:id:hk504:20200418145618j:plain

 ボリューム感たっぷりで、ぼんぼりのよう。明日からしばらく楽しみだと、思っていたら…

 翌13日は強い雨と北風が終日八重桜に襲い掛かり、せっかく開いた花びらがあちらこちらに吹き飛んだ。

 そして今日18日、これまで健気に耐えていた八重桜ではあったが、昨日の夜からの激しい雨と南西からの風にあおられた。

      f:id:hk504:20200418152715j:plain

 雨が上がったので様子を見に行くと、地面には八重桜のたくさんの花房が落ちていた。人の足に踏まれて見る影もなく。

 ア~ なんてことでしょう❕ 

      f:id:hk504:20200418152828j:plain

 それでも残った花はまだまだ頑張る。君たちの季節は始まったばかり。

 ひとひらの雲ゆき散れり八重桜」  (三橋鷹女)

      f:id:hk504:20200418153205j:plain

 もう少し青春を謳歌したいと、君たちは言っているようだ。

 そして、コロナウイルスを蔓延させぬよう、ひっそりと忍んでいる私たちを楽しませて下さい。

      f:id:hk504:20200418153249j:plain

 「ゆく春や身に倖せの割烹着」昭和32年鈴木真砂女

      f:id:hk504:20200418153339j:plain