大山千枚田の曼殊沙華

 この間64才になったのに、先週は仕事が忙しいときた。今月末まで大変だ。
 そのボヤキの合間を縫って千葉県鴨川市大山千枚田へ行きました。そこで咲く曼殊沙華、彼岸花を写真に収めたく、空は雨模様でしたがフェリーに乗って房総半島上陸です。
 長狭街道を鴨川に向かって進み、「平塚」の交差点で右折。少し行くと平塚朝市ののぼり旗。妻に促されてまず朝市に立ち寄ることになりました。
 農家のおばさん達に大歓迎されてたくさんの食べ物を購入してしまいました。
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 写真はその一部です。
 田舎寿司(450円、玉子焼きは食べて写真にはない)やプルーンのような味わいの梅干しなど、どれも美味しかったですよ。おふくろの味というやつですね。毎月第三日曜日に開催しているそうです。
 さて、ようやく大山千枚田です。
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 駐車場から登って行くとこのように曼殊沙華が出迎えてくれます。咲いていてよかった。平成30年9月16日の日曜日でした。 
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 刈り取りが終った後の千枚田です。その美味しさで有名な長狭米は早場米です。写真奥に棚田クラブが見えますが、今日はJRのツアー客で貸し切りでした。
 この景色の左側に、平成天皇の御製歌が刻まれた石碑があります。
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 「刈り終へし棚田に稲葉青く茂りあぜのなだりに彼岸花咲く」
 (平成22年9月27日行幸平成23年新年の句)
 晴れた日には、太平洋も遠く望めるのだろう、そんな想像も許されるほど眺めが開けていくところにあります。
 ところで曼殊沙華という花、コスモスと並んで秋の代表的な花ですね。私はコスモスの優し気な様子が好きですが、曼殊沙華はなんでも根っこにアルカロイド毒を含んでいるそうでネズミ、モグラ避けになるそうです。やはりまっすぐ伸びた茎に勇ましさを感じます。
 花言葉を調べてみました。情熱、独立、再会、あきらめ、転生、悲しい思い出、想うはあなた一人、また会う日を楽しみに、です。何という人生を思わせる花言葉の数々でしょう。
 曼殊沙華のいろいろな呼び名にも面白いのがあって「はっかけばばあ」‼
 そうも見えますか。ちょっとひどいかな。
 私がここ大山千枚田の曼殊沙華を見たかったのは、ご当地の俳人鈴木真砂女さんの俳句にこの花を詠んだものがあったからです。
 平成7年9月30日、真砂女さんの所属していた句会、春燈勉強会が鴨川グランドホテルで開催されました。300名を越す方がたが来られました。宴会では、マンボウの刺身が出されたのを憶えています。ホテル側も歓迎しました。真砂女さんに恥をかかせまいと全力でした。
 真砂女さんの人生は、紆余曲折というか波乱万丈というか。しかし決して後に戻らない人でしたね。まっすぐ前をみて、潔い生き方をした人でした。
 心を開けば人生開けてくる。受け入れる気持ちが出来たら、視界が開けてくる。そんなことを真砂女さんの生き方を知るにつれ教えていただきました。
 私は真砂女さんの生前、それほど話しをしたことはありませんでしたが、「真砂女さん幸せな人生でしたね、よかったですね」と思わずにいられません。
 「曼殊沙華もろ手をあげて故郷たり」 (平成7年 真砂女) 
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 家に帰って、地元鴨川の亀田酒造「寿萬亀上撰」を味わいました(一升瓶で2,080円)。美味しかったですよ。食中酒というのでしょうか、出しゃばらず料理の味を引き立てる飲みやすいお酒です。個性がないようで、実は力のあるお酒だと思います。
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 杜氏さんより愛子様ご誕生御祝、明治神宮で行われた清子内親王ご結婚慶祝行事に「振舞酒」として大勢の皆さまに出されたお酒という説明をいただきました。
 今日はここまで。有り難うございました。