ヴェルニー公園の薔薇

 11月と12月のはじめに、時間つぶしを兼ねJR横須賀駅そばのヴェルニー公園を歩いた。     

      f:id:hk504:20201205150418j:plain

 横須賀駅前は殺風景なものだが港の方に向かうと、公園がありいろいろなバラが咲き目を楽しませ、「とげとげしい」気持ちをなだめてくれる。

       f:id:hk504:20201205150820j:plain

 軍港らしく、戦艦陸奥の大砲や潜水艦がお出迎えだが、そばにきれいなバラが咲いている。

       f:id:hk504:20201205150957j:plain

 こんなにきれいな花に、何故棘があるのか分からない。これは「ノックアウト」という名のバラ。

 「薔薇よりも濡れつつ薔薇を剪り(きり)にけり」 (原田 青児)

 俳句では「薔薇」は夏の季語になっている。

 足をすすめて、これからいろいろなバラをご紹介します。 

       f:id:hk504:20201205151355j:plain

 これは、「ペイント ザ タウン」。この花で街を彩って、というメッセージがこめられているそうです。

 この公園で感心なのは、バラの詳細な説明がきちんと看板に表示されていること。これは何だろうと思わなくて済む。

       f:id:hk504:20201205151849j:plain

 ご覧の通り。

       f:id:hk504:20201205152001j:plain

 ここからは11月に撮ったもの。

       f:id:hk504:20201205152141j:plain

 ピンク系が多いが、この白いのは「ホワイト ウイングス」。

       f:id:hk504:20201205152305j:plain

 これは「チャールズ レニ マッキントッシュ」。 

       f:id:hk504:20201205152816j:plain

 この気品のあるバラは「プリンセス サヤコ」。元 紀宮清子内親王のお名前がついているバラ。 

       f:id:hk504:20201205153043j:plain

 純白な白か。「ブラッシュ ノアゼット」。

 横須賀駅前は、「何もないなあ」と言うなかれ。勇ましい自衛艦イージス艦だけでもない。花を愛でて深呼吸してみよう。 

       f:id:hk504:20201205153443j:plain

 妻とゆっくり歩いた。屋根が帽子のような形の建物がある。

       f:id:hk504:20201205153555j:plain

 横須賀造船所の跡地。明治時代にその造船所を発展させたフランス人、フランソワ・レオンス・ヴェルニーの名から取った公園。整備途中の様子だったが、バラをのぞきながらブラブラ歩き、そのうち肩の力が抜けている自分に気がついた。

       f:id:hk504:20201205154541j:plain

 普段はあまり着飾ることをしない妻の手を引っ張って、アメツチテラスという店に入った。外国(アメリカ?)の雑貨がいろいろ並べられている。

 妻は、指にはめる小さな銀色のリングを手に取った。「これがいいわ」

 指にリングをはめて、手をひらひらさせた。おしゃれに見えた。

 「足りるかな」と思いながら千円札を渡す。

 レジから戻った彼女はお釣を返そうとする。手の平に載って差し出されたお釣は、692円。小銭のすき間から指のリングが光っていた。

     f:id:hk504:20201205153707j:plain

 スマホで記事を読むとバラの色が濃く見えますが、実際はもう少し薄いです。

  例えばプリンセスサヤコは薄いピンクです。