平凡な日々
「有明の月に身の修羅語りけり」 (中村ヨシ江)
病室から空が見える。眠れぬ夜がまもなく明ける。
平凡な日々が続くということの有り難さ。
衣笠病院の玄関前に咲き始めた黄色い花の名は「ハナセンナ(あるいはカッシア)」。別名アンデスの乙女。花言葉は「輝かしい未来」。
敷地内には他にも自然な状態で花が咲いている。
花の名はわからない。何気なく顔を横に向けると咲いていて、心の中に流れ込んで来るかのように感じられたり。道端の小さな花の色が、下を向いていた目にジッと染み込むように感じられたり。
そういうことはよくある。誰かからのプレゼントかも。
「秋の声くるしき息をひそむれば」 (石田波郷)
護衛艦だろう。5隻は確認できる。その勇ましい姿は、実に頼もしいものだ。
離れたところにアメリカ海軍のフリゲートか。右はどこの潜水艦だろうか。
10月2日に撮った潜水艦には、旭日旗が静かに揺れていた。
先日の護衛艦の姿はなかった。
平凡に見える日々の裏側には、様々な努力や忍耐が潜んでいる。