ヨコスカうみかぜの道②

 今日も雨模様。朝から降り続いている。

 横須賀の大滝町から戦艦三笠へ至る「うみかぜの道」を歩いている。

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 「水辺にて」と題された山本正道作の少女像。横浜山下公園にある「赤い靴の女の子」の銅像もこの方の作品。 

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 赤い靴を履いた女の子のモデル、岩崎きみちゃんは9歳で亡くなった。異国へ渡った両親の帰りを待っている姿と言われるが、諸説ある。

 うみかぜの道にいる少女は腕を胸の前で組み、何か秘めた思いを確かめている。赤い靴の少女は両手を膝の上に置いて、遠くを見つめている。何かを待っているように。     

 水辺の少女像をはさんだ池の向こう側には…

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 カモメ?がおりまして、少女の姿を少し首を傾げるように見ているのでした。「何を考えているの?」とでも言うように。 

 

 さて、少女は何を考えているのだろうかとぼんやり歩いていた時、私は突然その人と「出合った」のでした。

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 「出合い」と題された雨宮敬子(あめのみやけいこ)の作品。作者は残念なことに2年前に亡くなられている。女性像を多く製作されたらしい。

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 みずみずしい女性像。何かに出合ってハッとしたように、今にも立ち上がりそうな動きや力感が、肩から腕の様子や指の開きに現れている。彼女のあこがれとか予感を感じさせるたたずまいだ。  

 突然の出合いを期待しながら歩く、うみかぜの道の散歩は楽しい。

 

 そう私はあなたを待っているのです。

 もしかしたら次の角を曲がったところで、高校の制服を着た妹が現れるかも、と。

 「兄上さま」と、にっこり笑いながら。